MCAビクター
LA-PPISCH(その他)LA-PPISCH(演奏)杉本恭一(その他)MAGUMI(その他)上田現(その他)
発売日:1999-09-29
ユニバーサルビクター移籍第2弾。通算10枚目。
「サイケデリック」がテーマのコンセプトアルバム。
当時のMAGUMIの弁によると、ビートルズの
『Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band』のイメージらしいです。
アルバム全体が流れるような構成でつながっており(曲間がない)、
13曲で「一個の作品」といった印象を強く与えます。
統一感あるアルバムですが、『picnic』が唯一の例外とされています。
前半の『Tuning』から『To Be Dreamer』までの流れは、もう絶品。
独断ですけど、『Dear Smell Blues』でちょっと雰囲気が変わり、
インターバルが入って、ここで前篇、後篇が分かれる感じ。
『Blackbird』で後半の幕が開き、ラストの『If』までの流れもまた見事。
一言でいうと、傑作。
ハズレなしのレピッシュの作品群の中でも、最高傑作と言いたい。
このアルバム抜きにレピッシュは語り尽くせない!
個人的には、このアルバムで、
杉本恭一の凄さを強烈に思い知らされてしまいました。
元々、恭一の楽曲も激しいギタープレイも大好きだったけれど、
とりわけ自分は現ちゃんファンなんだと思っていました。
でも、このアルバムの中で特に大好きな曲が全部恭一の作品で、
ロックでポップ、ポップでロックな恭一の素晴らしい音楽性を
再認識した次第。
いやはや、レピッシュは、現ちゃんと恭一という、
東西の大横綱が同時に存在したような奇跡のバンドなんだなあ。
それとも、バースと掛布って言ったほうがいいかな?
自分はMAGUMIと同じ巨人ファンなので、王と長嶋と
言いたいところだけれども、両氏には怒られそうだ。
1. Tuning(作曲:LA-PPISCH)
まずは、チューニングから。はじまり、はじまり。
本当にチューニングしてるところを録音したと言っていた気がする。
2. Hello! Psychedelic Mania(作詞:MAGUMI 作曲:杉本恭一)
英語歌詞に挑戦した意欲的なポップ・ナンバー。
サイケ調のアレンジを随所にちりばめる。
レピッシュらしさと新しさのバランス。更なる可能性。期待が高まる。
3. ℃(作詞:上田現 作曲:上田現)
出ました、上田現の世界。
現ちゃん、あなたは凄い。本当に素敵です。
優しすぎて、血が出てる。
血を流しながら、それでも笑ってる。
4. Blue Gradation(作詞:MAGUMI 作曲:杉本恭一)
流れるようなアルバムの前半部分で、とりわけ際立っている。
ある種のファンタジー。独特の少年性。途方もなく大好きな曲。
5. For You(作詞:MAGUMI 作曲:杉本恭一)
またの名を、アンラッキーソング。
飛び跳ねながら、なんとなくほくそ笑んでしまう、おかしみのある曲。
否が応にも、酸いも甘いも噛み分けちゃった、
リアルタイムレピッシュ世代におかれましては、
崖っぷちの悲惨・不幸の中に、乾いた妙な笑いがあることを
経験されていることでしょう。そんなあなたに。
6. To Be Dreamer ~in the real life~
(作詞:MAGUMI 作曲:上田現)
美しい主旋律に、つかずはなれずしながら寄り添う、
現ちゃんのピアノが素敵。ストリングスもまた。
それに対して、歌詞がいまいちピンとこないが、
そんなところもまた、レピッシュらしいといえばレピッシュらしい。
自分の中で、このアルバムの前半をしめくくる佳曲。
7. Dear Smell Blues(作詞:MAGUMI 作曲:上田現)
このアルバムの中で、どうもこの曲は浮いた感じがしてしまう。
しかし、それがかえって全体に統一感あるこのアルバムの
前半と後半を分かつ、いいアクセントになっている気もする。
8. Blackbird (Original Version)
(作詞:杉本恭一 作曲:杉本恭一)
自分的に、この曲から後半が始まる。
シングルカットされた曲。サイケですねー。
9. Picnic(作詞:上田現 作曲:上田現)
現ちゃんの音楽性の進化、深化を感じさせる名曲。
現ちゃんが、この曲は完成されてるから、
一切いじらないでくれっと言ったため、
サイケデリックというアルバムのコンセプトから
唯一はずれた曲だそうです。
でも、それほど違和感は感じない。
統一感のあるアルバムだけど、この曲に限らず、
楽曲自体は多彩でバラバラなレピッシュですから。
もっとも、自分がトンマなだけかもしれない。
10. ムーンライト(作詞:杉本恭一 作曲:杉本恭一)
『roon』、『楽園』、『Nightmare』など、
レピッシュの超名曲群(恭一サイド)に連なる素晴らしい曲。
夜道を一人で歩く時には、この曲が頭の中を流れ続ける。
恭一の曲って、万華鏡のようにパタパタと展開していって、
二転、三転しながら到着する地点の風景が、
出発点のそれとは全く異なっているところが面白い。
とにかく、恭一の曲の構成力は尋常じゃない。
11. フィルム(作詞:MAGUMI 作曲:上田現)
MAGUMIがやけにストレートな歌詞を書いてる。
メロディーも実に素直で、現ちゃんの作曲家としての新境地を感じる。
この辺りの一連の微妙な変化(照れがなくなった?)が、
『ワダツミの木』につながっていくのかなあ、とも思う。
夏の日の午後、じりじりと太陽に灼かれて見上げれば、
澄み渡る青空。夏の暑さは、シリウスが太陽と一緒になって
大地を焦がしてるからだ、なんていう伝説があるらしい。
月を見上げて『ハーメルン』、夏の青空に『フィルム』。
12. 7-nana-(作詞:杉本恭一 作曲:杉本恭一)
超カッコイイ。
恭一のロック・ナンバーでも随一の作ではないでしょうか。
うねるようなアッパーな音楽に乗せて描かれる、
「色」にまつわる不思議な世界。
13. If(作詞:MAGUMI 作曲:杉本恭一)
またまた英語の歌詞。シンプルなメロディーが泣かせる。
この曲がタイアップに使われたら売れるだろうにと思ってました…。
短絡的かもしれないけれど…。
このアルバムを引っさげて行われたツアーの東京公演は、
渋谷公会堂でした。コンサートホールでのライブは、
久々のことだったようです。そして、結果的に、
これが5人での最後のホールライブになりました。
ちなみに、この渋谷公会堂でのライブは、
CSの音楽チャンネルで中継されたんですよ!
しかも、たしかノーカットで!
自分はチケットを買っていたものの、残業で行けなかったので、
この録画を見てなんとか溜飲を下げるつもりでしたが、
アルバムの忠実な再現と、いつものレピッシュの大暴れという
二部構成のような全くいかしたライブをやっていて
余計に悔しくなりました!
自分の手元にはそのビデオはなく、見れないので非常に残念です。
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LA-PPISCH 『DOGS can't see COLORS』
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